ビタミンCの効能

コラーゲンの合成や抗酸化に働く優秀なビタミンC

口臭にお悩みの皆様。
今回はビタミンCについてのお話です。
ビタミンの中ではとても有名なビタミンCですが、お肌にいいとか疲れをとるとか言われているのは実際どう働いているからなのか見ていきましょう。

基本情報として、化学名はアスコルビン酸です。
特徴として、水溶性で調理によって流出しやすいです。
欠乏症は、壊血病等。。
過剰症は特にありません。
主な食品としては、野菜類、ジャガイモ、レモン、果物などによく含まれます。

ビタミンCは、体内で様々な化学反応に関与し、多様な働き、機能を果たします。
体内でに働きについて詳しく見ていきましょう。

1)コラーゲンの合成
身体を構成する重要なタンパク質であるコラーゲンの生成にかかわります。
コラーゲンは体を作る全たんぱくの約1/3を占め、細胞と細胞をつなぐ接着剤のような働きをし、健康な血管や筋肉、皮膚などの結合組織を作ります。

2)抗酸化作用
抗酸化作用によりで老化や動脈硬化を予防します。
特にビタミンEとともに摂取すると相乗効果があるとされ、LDL(いわゆる悪玉)コレステロールの酸化を抑制し心臓血管系の疾患を予防します。

3)副腎皮質ホルモン・副腎随質ホルモンの生成
副腎皮質ホルモンや副腎随質ホルモンの生成でビタミンCが大量に消費されます。
副腎は腎臓の隣にある臓器で多種のホルモンを分泌します。
2層構造をしており、外側を副腎皮質、内側を副腎髄質と呼びます。
種々のホルモン分泌によって血圧や血糖値を上昇させ、抗ストレス作用があります。

4)鉄の吸収
鉄を吸収しやすい形に変形させることによって吸収を促進させます。

5)チロシナーゼの働きを阻害
紫外線の刺激を受けるとチロシンというアミノ酸がチロシナーゼという酵素の働きを受けてメラニンという黒い色素に変化します。
ビタミンCはチロシナーゼの働きを阻害してメラニン色素の沈着(シミ)を防ぐとされています。

どんなものに含まれているのでしょうか?
ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリー、菜の花、カリフラワー、カブの葉、ゴーヤー、ジャガイモ、キウイフルーツ、イチゴ、下記、オレンジ、アセロラ…
果汁100パーセントジュース(グレープフルーツ)などです。
お食事に気を付けて過ごされていらっしゃる方は大体のビタミン含有量をご存じかもしれませんが、ご自分で旬の野菜を調理されたり季節の果物を購入して召し上がる方はビタミンCが不足することはあまりないと思います。
自炊はあまりしないという方もジュースでも構いませんのでビタミンCを意識されるだけで摂取が増えると思います。
私は時々スムージーを作ります。
野菜とフルーツ、豆乳や牛乳やヨーグルト、オリゴ糖などで作りますが、慣れるととても美味しいです。
基本は和食中心ですが、生で小松菜を摂取したいときに作ります。

体内での働きが重要なビタミンのひとつですから、これから暑くなってきますが意識的に摂りたいですね。
口臭や口臭治療に直接関係がなさそうですが、もちろん関係あります。
体に働くものは全て口臭予防に関係があります。
ストレスは唾液の分泌を減少させることがありますが、ビタミンCはストレスに対抗してくれます。
ビタミンCはコラーゲンの生成に関与しますが、コラーゲンは体中にありますし、歯周組織や口腔粘膜にコラーゲンがあります。
体にいいことは口臭ケアに即つながってきます。
何となくで構いませんので覚えておかれると良いと思います。

ビタミンCはどのくらい摂ればいいのでしょうか?


美容と健康にとても気を使っている方なら意識されていることの多いビタミンCです。
体内での働きが分かってきたところで、今度はどのくらい摂ればいいかという事にフォーカスしていきます。
ビタミンCの食事摂取基準(mg/day)は思春期以降で85mg~推奨摂取量は100mgとなっています。
欠乏症である壊血病は10mg/dayとっていれば発症しません。
しかし、抗酸化作用を期待したり心臓血管系の疾病の予防を期待したりする場合は推奨摂取量以上が必要とされます。
なお、ビタミンCを大量摂取しても吸収が低下するため尿中の排泄量が増加します。
ただ、現時点では過剰摂取の害を防ぐための耐用上限量は設定されていません。
過剰摂取については気にされなくてよいです。

吸収率についてはどうでしょうか?
吸収率は1日20mgまでは90%と高く、1000mg(1g)以上では50%以下です。
また、食事からとサプリメントからとで吸収率や利用率に差はありません。

不足するとどうなるのでしょうか?
壊血病になります。
日本ではあまり見られませんが、ビタミンCが不足してコラーゲンがじゅぶんに生成されないと、毛細血管にある結合組織が弱くなり、出血が止まらなくなります。
壊血病に至る手前では、歯肉から出血しやすいなどの症状がみられます。

摂り過ぎはどうでしょうか?
日常の食生活の中ではまずありませんが、サプリメントの摂り過ぎなどで3000~4000(mg/day)とると下痢を起こすことがあります。
一過性のものであることが多く、過剰症ではありません。
腎臓機能障害のある方では腎シュウ酸結石のリスクが高まることが報告されています。

食べ方の工夫についてです。
野菜やジャガイモ、果物などに多く含まれています。
調理中に損失しやすいので十分に注意して摂ることが望ましいでしょう。
ビタミンCは水に溶けやすいため水溶性ビタミンと呼ばれます。
また、光や空気など周囲の環境の影響も受けやすいと言われます。
例えば、菜の花100gで130mgですが、これをゆでると43mgとなってしまいます。
この場合3倍ほど必要となりますが、菜の花だけ300gも食べるのではなくほかの食品と合わせて上手に摂取したいですね。
自分で調理をするようになると調理スキルとともに献立を立てるスキルが上がってきます。
これ、結構すごいことで外食中心でも栄養が偏らない生活に持っていく事が出来るんです。
外食して帰ってきても、自分に足りない栄養素が大体見当がつきますので、冷蔵庫にある作り置きの総菜を小さなカップ一杯分ほど食べて補ったりできます。
例えば小松菜のお浸しとか、切り干し大根の煮物とか、きゅうりとわかめの酢の物とかですね。
自分で作るほうが当然コスパは良いですし、何より自分の好みや体調に合わせてアレンジできるのでおいしくいただけます。
お酢の量を調節したり、煮炊きの時間調整で素材への加熱具合を変えたりできます。
そろえる調味料も増えて、自分の好みがわかってきますし、保存容器も自分の好みが出てきます。
今は男女関係なく調理が好きな方増えてきていますよね。
アイドルグループのメンバーでもお料理が得意な方がいて、時代がどんどん変わっていい方向に行くといいなと思います。
とにかく、自分の栄養摂取は自分で責任をもっていただければ美容も健康もブレスケアも思い通りです。

ビタミンCとがんについて

ビタミンCは消化器系のがんの原因の一つとされるニトロソアミンの生成を防ぐ働きがあります。
ニトロソアミンとは、タンパク質が消化される時に生じる「アミン」と野菜等に含有される亜硝酸(硝酸)が反応することでできるものです。
ここで、ビタミンCがアミンよりも先に亜硝酸と反応することでニトロソアミンの生成を防ぐのでがん予防に効果があると考えられています。

さらに、ビタミンCは解毒酵素の代謝にもかかわっており、発がん物質を体外に排泄するために働いたり、インターフェロンという物質の生成を促したりする働きもしています。

インターフェロンとは、抗ウイルスたんぱく質を生成してウイルスの活動を抑制したりして免疫を高めるのですが、がん細胞に対しても同様に働きかけてがん細胞の増殖を抑えるとされています。

インターフェロンは、ウイルスや腫瘍細胞などの異物の侵入に際して生体内でリンパ球などから産生されます。

抗ウイルス作用、細胞増殖抑制作用、抗腫瘍作用、免疫調節作用、細胞分化誘導作用等の生物活性を持つすごいタンパク質です。

インターフェロンにはI型、II型、III型の3型があり、「インターフェロン」というとI型を指すことが多いと思います。ヒトやモルモット、サルの数種の動物に限っては体内でビタミンCを作り出すことができません。
ですから、食物から摂取する必要があります。

多くの動物たちはグルコース(ブドウ糖)からビタミンCを作ることができます。
ビタミンCは割と早い時期から人工的に生成されてきました。
やはりグルコースから生成します。
植物はビタミンCを合成できますが、その生合成経路は現在も解明されておりません。
これが解明されれば、生合成率が高い植物を人工的に作り出せるかもしれません。

喫煙とビタミンCについてもお話しします。
喫煙者は非喫煙者に比べてビタミンCを代謝する量が1日あたり約35mg多いそうです。
つまり喫煙によってそれだけ消費されているということです。
喫煙者はそれだけビタミンCを多く食品から摂取することが推奨されます。
なお、受動喫煙してしまう場合も同様です。
非喫煙者であっても、周囲の状況で受動喫煙の機会がある場合は要注意です。
健康を守るために通学・通勤経路や、職場環境・バイト先の環境でも受動喫煙の可能性があるかどうか把握しておいたほうが良さそうです。

知っているようで知らなかった奥深いビタミンCです。
美容と健康には無くてはならない栄養素です。
是非、意識して健康的に継続して摂取していただきたいです。
ベル歯科では栄養摂取のサポートも歯科医師が積極的に行います。
病気のことを考えながら栄養サポートをしますので、よりきめ細かい丁寧なサポートを提供をする事ができます。
是非クオリティの高さを体験してください。
お気軽に初回カウンセリングにいらしてください。